SciFinder ユーザーインタビュー

自分で調べ考える教育に欠かせない SciFinder

  • JAICI:奈良高専では SciFinder をどのようにお使いいただいていますか.
  • 嶋田先生:SciFinder は私がこちらに赴任してから 2006 年に導入しました.
    費用面から難しいだろうと思っていたのですが,高専用のプログラムを提案いただいて,導入することができました.化学の研究に SciFinder が必須であることを強く感じていましたので本当によかったです.
    学生は主に専攻科 1,2 年生がよく使っています.自分の研究をどう進めればよいか教員にすべて教えてもらおうと思っていたら間違いだ,こんな論文が出ていましたがこうしてみたらどうでしょうと自分で調べて持ってくるだけの意識を持て,と日頃から指導しています.ディスカッションの際にこちらが案を与えてしまったら勉強になりませんので,君ならどうするか,自分で考えるように指導しています.とはいえ,しかるべき検索ツールがなければいくら調べろと言っても今の時代は無理です.SciFinder があってこそできる指導ですね.
    毎週土曜日の午前中には論文紹介の時間も設けています.自分で論文を探してきてパワーポイントにまとめ,皆の前で発表します.一人あたり 3 週間に 1 回は順番が回ってきますね.発表の練習にもなりますし,英語を読む勉強にもなっています.最初は全く読めなくても,1 年もすればだんだん慣れて英語に対する違和感はなくなってくるようです.
  • JAICI:学生さんたちは不自由なく検索されていますか.検索方法についてはどのように指導されていますか.
  • 嶋田先生:最初に資料を探して来いというと,たいていは日本語で調べてきます.そこで,日本語で調べられる情報量と英語で調べられる情報量がどれだけ違うか考えてごらん,というところからまずは始まります.SciFinder は英語で検索して世界中から情報収集できるツールですから,その意義がわかると大いに使うようになっていきます.
  • 島田先生と亀井先生
  • 亀井先生:そういう意味では,SciFinder をどれだけ使っているかが,その学生がどれだけきちんと調べているか,ひとりよがりの考えでなく判断できるようになっているのかのバロメーターになっているかもしれませんね.具体的な使い方については特にこちらから教えることはなく,先輩から教わって自分でトライ&エラーしながら覚えているようです.
    無制限アクセスになって学生が自由に調べられる環境になったのは非常によかったですね.高専生は授業もありますし下校時刻の制限もありますので,大学生と比べると研究に使える時間がどうしても短くなります.同時アクセス数に制限があったときは,“アイツが使っていたせいでできなかった” などともめごとになることもありましたから.限られた時間をストレスなく使えるようになって助かっています.
    最近,実験項が表示されるようになったのが日常的には非常に助かりますね.私たちが契約できる論文誌も限られていますし,原文献を見なくてもこれだけで実験を進めるには十分に判断できることが多いので.
  • 嶋田先生:私は,自分の文献がどのように引用されているのかをみて次の展開のヒントを得たり,ライバルの動向を著者名検索でみたりすることも多いです.
  • SciFinder
  • JAICI:本日はどうもありがとうございました.

  • 略歴

    写真、嶋田豊司先生

    嶋田豊司 (しまだ とよし) 先生

    略歴:1953 年大阪生まれ.1977 年京都大学農学部林産工学科加工材料学(横田徳郎教授)卒業.1995 年大阪大学大学院工学研究科 (井上佳久教授) 博士 (工学) 学位取得.1998 年京都大学大学院理学研究科化学専攻有機化学分科 (林民生教授) 講師.2003 年奈良工業高等専門学校物質化学工学科助教授.2004 年より奈良工業高等専門学校物質化学工学科教授に就任し現在に至る.2007 年第 4 回有機合成化学協会関西支部賞受賞.

    写真、亀井稔之先生

    亀井稔之 (かめい としゆき) 先生

    略歴:2000 年京都大学工学部工業化学科卒業.2005 年京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻博士課程修了.2005 年 ? 2008 年大日本住友製薬株式会社化学研究所研究員.2008 年奈良工業高等専門学校物質化学工学科助教.2013 年より准教授に就任し現在に至る.


    嶋田・亀井研究室ホームページ
    http://chemhp.chem.nara-k.ac.jp/staff/yuukikagoukagaku/shimada.html