SciFinder ユーザーインタビュー

新しい概念をいかにネーミングするか・・そこから研究の場が広がる

  • 河原先生:自分たちの開発した概念や化合物が本当に新しいのかどうか,新規性の見極めについてはかなり神経を使いますね.われわれにとって大切なのはまず風呂敷を広げることです.広げるためにはその分野に名前が必要ですから,新規概念を発表する際にはネーミングが重要になります.本当に新しく注目に値するものであれば,命名者をパイオニアに,そこから研究の場が広がっていくわけですから.
    天然ゴムによる機能性材料として,私たちは,少量の機能性モノマーが形成する厚さ数nmのマトリックスに天然ゴムラテックスを分散した「ナノマトリックス分散天然ゴム」を開発しました.通常ならば,多量成分の海の中に少量成分の島が分散するところ,これは逆の構造を取っているところが妙なのです.マトリックス部分のスルホン化したポリマーがプロトン伝導膜になるので,燃料電池などに利用できればと考えています.この概念を「ナノマトリックス」と名づけ,そのオリジナリティを確認する際にも SciFinder を駆使しました.
  • JAICI:なるほど,そのような場面でもお役にたっていたのですね.
2003 年「 Polymer 」に投稿された河原先生の nano-matrix の論文/ナノマトリックスr 分散天然ゴム

機能やサービスをもっと利用すれば,知りたいことがわかる

  • JAICI:Chemical Abstracts や SciFinder との出会いについて教えてください.
  • 河原先生: Chemical Abstracts との出会いは,学生時代の冊子体ですね.論文を書くために引用文献を探しました.図書館にこもってやっと探し当てた文献のコピーは,宝物のように大切にしていましたね.当時,先生方がお忙しいにも関わらず昼休みによく図書館で冊子体を見ていらっしゃる姿を見て,研究には Chemical Abstracts が重要なのだなと感じていました.その後アメリカで CA on CD に出会い,デジタルの検索性のよさを実感しましたので,この大学に化学情報協会の方が SciFinder の説明に来られたときに,ぜひ導入してほしいと依頼しました.本当に便利になりましたね.
山本先生/河原先生
  • 山本先生:私も最初は冊子体でした. Formula Index (分子式索引) をよく使っていましたね.物質名では年代によって命名法が異なり引きにくいので,分子式から調べていました.2週間くらいは図書館の暗い書庫にこもっていましたね.CA on CD を使ったのは修士論文を書くときでした. SciFinder の反応式検索に出会ったときは,画期的だと思いましたね.
  • JAICI:何かご不便な点などはございますか?
  • 河原先生:私は,文献をキーワード,著者名,年代などで絞り込んで調べるのが主なのですが,ほかの使い方はあるのですか?例えば,特許検索では,会社や国,ジャーナルを特定して調べたいときがあるのですが.
  • JAICI:会社名やジャーナルを特定した調査は, analyze の機能を使うと可能です. analyze は論文の発表数を分析して動向を見るなど便利な使い方がいろいろありますので,ぜひお試しください.


Rubber Chemistry and Technology → natural rubber → 所属機関名で解析