SciFinder ユーザーインタビュー


最先端の研究者には,自由に検索できる環境が必要

 今は政府系契約でお使いいただいていますが,使い心地はいかがですか.

最初にこの研究所に来たときには,合成を行うグループが少なかったこともあり, SciFinder がありませんでした.学生時代に当たり前のように使っていましたので,愕然としましたね. SciFinder がなければ,研究をスタートすることさえできないわけですから.
そこで研究室の予算でタスクパッケージ契約をしましたが,特に設計段階の検索が十分できないのは困りましたね.
その後,当研究所が文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラムに採択されて予算がつきましたので,今の政府系契約の導入をすることができ,快適になりました.
企業など,予算の範囲内で研究を進めなければならない場合と違って,我々のようなアカデミックの立場では,思いついたことをすぐに検索できる環境が必要だと思います.こうした環境整備ができているかどうかで,研究内容の格差も実際のところ生まれているのではないでしょうか.情報検索環境が整わない研究機関で,最先端の研究をするのは難しいでしょう.

写真、磯崎勝弘先生、パソコン操作

※ SciFinder 政府系研究機関・非営利団体向けプログラム
1. 国立研究機関・独立行政法人・財団法人向けの契約です.
2. 年間定額契約です.
3. 組織所属の研究員ならどなたでもご利用いただけます.
4. SciFinder (Academic) に類似した利用体系です.



 SciFinder (Web 版) の使い心地はいかがですか.

Web 版になって使いやすくなったと思います.アップデートの作業がいらないので楽ですし,当初は動きが遅くて気になりましたが,最近はかなり速くなったように思います...
今の若い人たちはブラウザーを使った検索に慣れ親しんでいるので,学生にとってもとっつきやすくなったのではないでしょうか.


化学以外の方も,扱っている材料についてぜひ調べてみてほしい

 SciFinder は化学分野以外でも有用でしょうか?

化学以外の方は SciFinder になじみがないかもしれませんが,高分子材料など何がしか“化合物”を使って研究をされているはずです.もし SciFinder を使える環境にあるなら,ぜひ,扱っている材料や試薬などについて調べてみてほしいと思います.対象とする材料の化学的性質を知らずに扱っている方は結構多いと思いますが,きっと何か新しい発見があるはずです.

ときどき学生がうまく使いこなせていない話を聞くことがありますが SciFinder は高機能で非常に便利なツールなのでどんどん使って検索スキルをあげてほしいですね.うまくなると必要な情報を抽出できるし網羅できるようになります.
SciFinder には必要な機能がすでに十分備わっているので,あとは使う側次第だと私は思っています.研究活動は情報戦でもあるので,重要な論文を見落とすと大変なことになりますから.


略歴

写真、磯崎勝弘先生

磯崎勝弘先生

大阪大学大学院基礎工学研究科で博士課程修了,日本学術振興会特別研究員を経て 2007 年 4 月より現職. 2005 年に「パラジウム結合型ペプチドの合成」で日本化学会第 86 春季年会学生講演賞受賞, 2006 年に「パラジウム結合型ジペプチドの超音波応答性自己組織化」で日本化学会第 87 春季年会学生講演賞受賞, 2007 年に「ペプチドの 2 次元アーキテクトを利用した金属の 1 次元配向化」で有機合成化学協会カネカ研究企画賞受賞.趣味はバドミントン,映画鑑賞,宴会