SciFinder ユーザーインタビュー

2012 年 8 月掲載 

“正しく疑う力”を育てるトレーニングに最適な教材 SciFinder

写真、大庭先生

宇都宮大学大学院工学研究科 物質環境化学専攻 超分子化学研究室 准教授
大庭 亨 先生

クロロフィルの探求とがん治療への応用

  • JAICI:ご専門の研究内容について教えてください
  • 大庭先生:私たちが研究モチーフとしているのは,葉緑素ともいわれるクロロフィルです.クロロフィルをどのように使うのか,どのように機能しているのかなどを中心に研究しています.

    テーマの一つは,植物やバクテリアがクロロフィルを使ってどのように光合成をしているのかを調べる生物学寄りの研究です.二つ目は,クロロフィルは単独分子でなく分子集合体を作って働いているのですが,その構造や性質を調べる化学寄りの研究です.分野としては超分子化学やナノサイエンスと言われる領域に入ります.

    図 三つ目はクロロフィルの応用についての研究です.クロロフィルは,がんなどの光線力学的療法 (PDT) に用いる光増感剤として有望視されています.現在,日本でもクロロフィルを母体にした薬が認可されていますが,より性能のよいものを目指して,世界中で開発が行われています.がん組織だけに選択的に集まり正常組織には集まらないもの,より効率よく活性酸素を発生させてがん細胞を殺すことができるものを求めて,当研究室でも研究を進めています.最近では,神経細胞の活動を調べる蛍光色素としての応用も研究しています.

    これらの研究成果を発表するにあたっては,必ず SciFinder で新規性を確認しています.

    (*1 Takanori Fukusumi et al,, FEBS Lett., 2012, 586, pp 2338)