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CAS SciFinderⁿ - 配列検索、Retrosynthesis Planner、Combine 機能の強化など

2021年11月26日(金)

SciFinder

CAS SciFinderⁿ は、研究者が必要とする科学情報を高度な検索エンジンとシンプルで使いやすいインターフェースで提供する検索ツールです。
このたび、下記の強化が行われました。

Biosequences Search の強化

Biosequences Search で NCBI 由来の 2 億 2000 万件(*)以上の配列を検索できるようになりました。
*2021/12/3 に訂正: 5 億 4200 万件

NCBI 由来の配列を含めて検索する場合には、画面右側の「Include NCBI Sequences」 にチェックを入れます。

NCBI 由来の配列の Substances タブには NCBI Identifier が表示されます。NCBI Identifier は NCBI へのリンクになっており、NCBI での情報を確認することができます。

構造作図ツールの強化

構造検索の際、特定の元素に原子質量を指定して同位体を検索できるようになりました。
指定したい元素を右クリックすると Specify Atomic Mass の画面が表示されます。

  • Any (デフォルト) : 原子質量の指定なし
  • Abnormal : 同位体に限定した検索
  • Speific : 特定の同位体を検索 (原子質量を入力)

Abnormal または Specific を選択して OK をクリックすると、同位体を指定した元素に * (アスタリスク) が付与されます。
また、* のついた元素にカーソルをかざすと設定内容を表示できます。

Retrosynthesis Planner の強化
  • Retrosynthesis Planner のメニューを初期画面に追加

検索初期画面に Retrosynthesis Planner のメニューが追加されました。
Retrosynthesis ボタンをクリックすると構造作図ツールが表示されるので、生成物の構造を作図して Start Retrosynthetic Analysis をクリックします。
従来の Retrosynthesis Planner と同様に Retrosynthesis Plan Options による設定画面が表示され、Create Retrosynthesis Plan ボタンをクリックすると逆合成解析が始まります。

この強化に伴い、Reactions 検索で生成物を作図した際に表示されていた Create Retrosynthesis Plan ボタンは削除されました。

  • Starting Materials Cost Limit (USD/g) の追加

Retrosynthesis Planner で逆合成解析を行う際に設定できる反応物のコスト (最大値) を USD/g でも設定できるようになりました。
単位の変更は 「Starting Materials Cost Limit」 のプルダウンメニューで行います。USD/g のデフォルトは 10 USD/g です。

References 検索の強化
  • Advanced Search で出版社、ISSN, ISBN, CODEN が検索可能に

References 検索の Advanced Search のメニューに Publisher と Document Identifier が追加され、出版社や ISSN などを検索できるようになりました。

- Publisher : 出版社
- Document Identifier : ISSN, ISBN, CODEN

また、Document Identifier の情報が Reference Details の左側の Source 欄に表示されるようになりました。

  • 質問式自動識別システム (Query Analysis System) の結果からフィードバックのボタンを削除

質問式自動識別システム (Query Analysis System) は、ユーザーが入力した質問式を自動的に識別して、より最適な回答を表示するためのシステムで、文献の標題を入力して検索した場合に標題であることを自動的に認識して検索を実行します。
これまで、標題として認識したことが正しいかを CAS へフィードバックする Yes, No ボタンがありましたが、システムによる標題の認識が正しいというフィードバック結果が得られたため、これらのボタンを削除しました。

フィルターの強化

References と Patent Markush の結果のフィルターに CA セクションタイトルが追加されました。
CA セクションとは、CAS による文献の分野 (セクション) の分類です。
この強化により、文献や特許を分野で大まかに絞り込むことが可能になりました。

CA セクションタイトルの一覧 は CAS SciFinderⁿ のヘルプで確認できます。 

Combine 機能の強化

保存した回答や質問式を演算する Combine 機能に Markush が追加されました。従来の Combine 機能と同様に Add、Intersect, Subtract で演算できます。

Combine 機能の詳細は「Combine 機能」資料をご参照ください。

ダウンロードの強化
  •  Excel 形式で SMLIES と InChI のダウンロードが可能に

物質レコードを Excel 形式でダウンロードする際に 「Substance Names」 にチェックを入れると、SMLIES, InChI, InChI Key を含めてダウンロードすることができるようになりました。
これらの情報は、ダウンロードした Excel ファイルの Substance Names シートにまとめられています。
Substance Names シートには SMLIES や InChI のほか、CAS RN® と CA 索引名が収録されています。

  • Excel 形式での実測/予測物性値のダウンロードの選択

Excel 形式でダウンロードする際、実測/予測物性値を含めるかどうか選択できるようになりました。

これらの情報は、デフォルトでダウンロードした Excel ファイルに含まれますが、不要な場合にはダウンロード時に 「Experimental Porperties」 や 「Predicted Properties」 のチェックを外してください。

  • PDF/RTF 形式での削除された CAS RN®、優先 CAS RN® の表示形式を変更

PDF/RTF 形式でダウンロードした際、削除された CAS RN® (Deleted CAS Registry Numbers) と優先 CAS RN® (Alternate CAS Registry Numbers) を従来は一行一番号で表示していましたが、このたびセミコロンで区切った形式に変更されました。