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STNext - 構造作図関連の強化、レポート機能の強化

2021年7月12日(月)

STNext

STNext は Classic STN のすべてのコンテンツにアクセスできるインターフェースです。

このたび、STNext の構造作図関連の強化とレポート機能の強化が行われました。

構造作図関連の強化

構造作図画面の大きさの変更が簡単に

構造作図画面右上に Maximize view ボタンが追加されました。ON にすると、ブラウザウィンドウのサイズに合わせた最大の大きさで構造作図画面が開きます。恒久設定のため作図画面を閉じても設定は保持されます。デフォルトの設定は OFF です。
この強化により、構造作図画面が常に大きく開くようになり、より使いやすくなりました。

従来通り、構造作図画面右下の角をドラッグしてサイズ変更することも可能です。その場合 Maximize view 設定が自動的に OFF になります。 デフォルトの構造作図画面よりブラウザを小さくした場合でも、ブラウザの縦あるいは横のスクロールバーを動かすことで、構造作図画面の各種ツールを利用できます。

環の孤立/非孤立の確認が簡単に

構造作図画面の属性確認パネルに Ring Isolation の項目が追加され、環の孤立 (Isolated) /非孤立 (Isolated/Embedded) の属性確認が簡単になりました。

また、構造をアップロードした時に自動的に表示される構造質問式の属性に、Isolated Ring Nodes の項目が追加され、孤立に指定した環系のノード番号が表示されるようになりました。これにより、Transcript (セッション記録) でも、環の孤立/非孤立の属性確認が簡単になりました。

立体化学構造のより詳細な指定が可能に

立体化学構造を含む構造質問式で検索すると、従来は Relative (相対) で検索され、作図画面上で設定の変更ができませんでした。このたびの強化で、立体構造質問式の不斉中心の炭素を右クリックして、立体化学 (Stereochemistry) 属性の指定ができるようになりました。

Default (規定値) の立体化学を指定

Stereochemistry の Default で、立体化学の規定値を相対立体配置 (Relative) または絶対立体配置 (Absolute) に設定できるようになりました。
Default の指定は構造質問式全体に影響します。また、恒久設定のため作図画面を閉じても設定は保持されます。

  • Default を Relative (相対) に指定すると、該当の絶対立体配置と相対立体配置のレコードの両方が回答に含まれます。
  • Default を Absolute (絶対) に指定すると。絶対立体配置が一致する回答のみが得られます。
一部の不斉中心だけ Default 以外の設定に変更したい場合
 (すべて絶対立体配置で一か所だけ相対にするなど)

Stereochemistry の Stereo Set の項目から指定します。

また、構造作図画面の属性確認パネルに Stereochemistry の項目が追加され、立体化学属性の確認が簡単になりました。

炭素の表示を変更可能に

構造作図画面上にある Preferences アイコンから、炭素の表示を変更できるようになりました。デフォルト (Angles : 炭素非表示) の他に、炭素をドット (Dots) や C (Cs) で表示できます。

結合の重なりの警告を表示

結合が重なっている場合、警告が表示されるようになりました。

レポート機能の強化

XML 形式でのダウンロードが可能に

STNext では、Transcript (セッション記録) を基に必要な情報を選んでレポートや表を簡単に作成できます。このたび作成できるフォーマットに XML 形式が追加されました。.XML 形式を選択すると xml ファイルが ZIP 形式でダウンロードされます。図がある場合は、図も .zip ファイルに含まれます。

自動的に含まれていたフィールドが選択可能に

レポートに自動的に含まれていた以下のフィールドについて、カスタムテンプレート作成時にレポートに含める/不要の選択が可能になりました。

  • Answer Line (データベース名も含む)
  • Title
  • Accession Number (Fulltext リンクも含む)
  • Document Type
  • Language
  • PatentPak Links

レポート作成の詳細は 「STNext 利用ガイド」 p.21-24 をご覧ください。

HITSTR 表示形式の出力を含むレポートやテーブルの改善 (CAplus/CA ファイル)

HITSTR 表示形式を用いて出力した Transcripts (セッション記録) の内容と同様に、レポートやテーブルでも関連する IT (索引), RN (CAS RN®), CN (CA 索引名), STR (構造) がセットで含まれる形式に改善されました。

強化前
強化後